医療ロボットの分野で日本は巻き返すか

手術のときに、医師の手助けをするのが医療ロボットです
ロボットと言っても全自動でするわけではありません
人間の手は大きいので、小さな部位を手術するには限界があります
この弱点を補うのが医療ロボットというわけです
 特に内視鏡手術などのように小さな部位の時に力を発揮します
カメラの映像を見ながら、医師が操って病巣を取り除いたりするのです
切り開く部分を小さくできるなど大きなメリットがあります
 医療ロボットの世界をリードしているのは米国です
すでに実際に投入されているものは、ほとんどが米国製です
日本でも研究はされてきましたが、薬事法などの法律の壁が、その進歩を阻んできました
簡単に治験を行えなかったからです
 進歩が望めない分野に、企業が投資するはずもなく、世界から取り残されてしまった印象があります
産業用のロボットでは世界をリードしている日本なのに、これは寂しい現実と言わざるを得ません
しかし新しい流れも起こりつつあります



 医療ロボットの開発で障害になっていたのは、法律面だけではありません
医学と工学の研究者の間でコンセンサスを取るのが難しかったのです
仮に失敗した場合、その責任をどちらが取るかなどの問題で折り合いが付きませんでした
そして行政サイドもこの問題を放置していたので、発展しなかったのです
 この開発遅れに危機感を感じる医学、工学の関係者は多く、すでに共同研究組織が2009年に立ち上がっています
行政サイドも全面バックアップとまではいかなくとも、ある程度協力的な態度を見せつつあります
 すでに人工関節を埋め込む手術を支援するロボットは大学を中心に開発が進められています
人工関節は設置場所を正確に決めて、置くことが大事で、非常に精密な作業が求められます
このような機械的な動きが求められる場合は、まさに医療ロボットが最も得意とする分野なのです
 これまで立ち後れていた分野ですが、成長性は大いに見込まれます
元々技術力には定評がある日本ですから、必ずや遅れを取り戻すでしょう