最先端ロボットはどこで生まれ育つのか

まず最先端ロボットと聞いてさいしょに思い浮かぶのは日本の自動車会社がつくった二足歩行ロボットです
10年ほど前、はじめて人々の前にその姿を現わしたときは衝撃的でした
なめらかな動きと、しっかりとした二足歩行
メディアでも話題になり、自動車会社のコマーシャルにも頻繁に登場しました
しかし、その二足歩行ロボットそのものは、あれからあまり進化したようには見えません
あいかわらず、自動車会社のイベントやコマーシャルなどで見かけますが、はじめて現われたときのような最先端ロボットとしてのワクワク感はさっぱり感じられないのです
より小型になり、動きも洗練された印象はあるのですが、やはり、いまだに自動車会社のコマーシャル・アイコン、PRボーイとしての役割しか担えていないのが、あの二足歩行ロボットの限界なのかもしれません
まず、二足歩行ありきでうまれたロボットは、可愛らしく未来を感じさせる存在ではありましたが、具体的に人のために役立つ、という活躍の場が想定されていなかったのです



じつは、具体的に「人のために役立つ」という活躍の場に機能をしぼり成功している最先端ロボットを、みなさんよくご存じだと思います
そう、あのアメリカ製のお掃除ロボットです
昨年は日本でも20万台以上を売り上げ、家電量販店に専用の売り場が設けられるほどの人気だそうです
とにかく、勝手に掃除をして、勝手に充電してくれる、というシンプルさが、あのお掃除ロボットにはあります
そして使用した顧客の意見を参考に毎年、機能を進化させているそうなのです
あのお掃除ロボットをつくっている会社は、軍事用の陸上偵察ロボットもつくっています
事故を起こした福島の原子力発電所にさいしょに投入されたのも、その陸上偵察ロボットでした
まず、必要とされる場を見きわめ、役にたつ機能を絞り込み、洗練させる
そうすれば家庭であっても、戦場であっても、最先端ロボットが生まれ育つのです
その姿は地味なものかもしれませんが、最先端で活躍するロボットは、かならず私たちの力強い味方になってくれるでしょう